南フランスの巨大プリン

南フランスのエクス・アン・プロヴァンスという街に行ったときのことです。ツアーでの旅行ですから、そこそこのレストランに入りコース料理を食べていました。

エクス・アン・プロバンスは賑やか。人も多く、観光地としても人気があります

主な料理を食べ終わり、さて、お次はデザートです。どんな素敵なスイーツが運ばれてくるのかと期待していたら、ボーイがなにやら洗面器のように大きな皿を持ってきます。

そして、「ドン」と置かれたのが写真の巨大プリンです。私のお腹の幅ぐらいある大きさです。

まるでちょっと小ぶりの洗面器のような器に入って出てきたプリンです。厚さはだいたい2cmぐらいだったでしょうか。口当たりがよかったので、するすると全部お腹に入っていきました

しばしびっくりしていましたが、スプーンで食べてみると、意外にすなおにお腹に全部収まってしまいました。それにしても、こんなプリンは初めてでした。

ツアーの中にはかなり年配の方もいらっしゃったのですが、ほとんどの人が残さずにお皿がきれいになっていました。

プリンの底にカラメルは無い

日本でプリント言うと、富士山のような山型を想像する人がほとんどだと思います。

エクス・アン・プロヴァンスで出会ったように、平らなお皿にまるでグラタンのようなカッコをして出てくるプリンにはお目にかかったことがありません。

このプリンの特徴は、形もですがその中身にもあります。卵と牛乳(たぶんやや濃い目です)を使用しているのは日本と同じようですが、プリンの底の部分にカラメルが使われていません。

武蔵野珈琲店にも私の自家製の、昔ながらの製法で焼いたプリンがメニューにあるのですが、やはり一般的なプリンと同じように、山型の器に自家製のカラメルソースを入れ、その上に特製のプリン生地を注いでいきます。

武蔵野珈琲店のマスター手作りの焼き「プリン」です。本物のマダガスカル産バニラビーンズを使い、タマゴや牛乳はもちろん、砂糖にもこだわった自信作です。濃い味なのに爽やかな感覚が、食後に口中に広がります

エクス・アン・プロヴァンスのプリンは上からカラメルソースがかけられているだけです。

底の部分はプリンのままなので、ちょっとプリンに穴を開けてかけられているカラメルソースが染み込んでいくようにすると、とても美味しく食べられました。

ところで、武蔵野珈琲店でプリンをお客様にお出しするときには当然、型からプリンを出すわけですが、これにもコツがあります。

平らな皿に冷やしてあったプリンの型を静かにかぶせます。そして、底の部分を親指で押さえながら、2-3回小さく鋭く上から下に振ります。そうするとプリンが型崩れしないできれいにお皿に乗ります。

エクス・アン・プロバンスの魅力

せっかくなので、エクス・アン・プロバンスの魅力を少し紹介しておきたいと思います。

見所としては、古い建物やド・ゴール広場、ミラボー通りなどがあります 。

エクス・アン・プロヴァンスはローマ時代には、時の将軍セクチウスに「セクチウスの水」と呼ばれたほど湧き水の豊富なところです。街中にたくさんの噴水があります 。

さまざまな工夫を凝らされた噴水が街中にたくさんあります
整備されているエクス・アン・プロヴァンスの街並みです。そこかしこにプラタナスが植えられていて、葉の間からもれる光が美しく道路や歩道に落ちていました
プラタナスがある街並みの中にはカフェも多く、ゆったりとした雰囲気を楽しめます。会話もハズみます

街中の店をいろいろとのぞいてみると、思ったより物価が高いのに驚きました。レストランの料理などもですが、パンやケーキも日本より高い印象です。

街中でのぞいたパン屋さんでは値段の高さにおどろきました。1個7.5ユーロですから、1000円前後の高級パンです
武蔵野珈琲店の店主の身長は182cmと、かなり大きめです。そのお腹と同じ大きさのプリン・・・すごいですね